魔女の宅急便のおソノさんは何歳?妊娠から出産までと原作の若い頃

『魔女の宅急便』のおソノさんの年齢は、映画の中では語られません。分かっているのは、おなかの大きな身重のおかみさんで、最後に赤ちゃんを抱いた姿で登場することです。

映画では名前も呼ばれない旦那さんや、おソノさん自身の若い頃は、原作の小説のほうで描かれています。映画しか観ていない人には知られていない一面です。

この記事では、おソノさんの年齢、妊娠と出産、見ず知らずのキキを泊めた理由、旦那さん、原作で描かれた若い頃を整理します。

おソノさんは何歳なのか

映画の中で、おソノさんの年齢は一度も口にされません。公式の作品紹介にも、年齢の数字は出てきません。

見た目は、キキよりずっと年上で、店を切り盛りする大人の女性です。それでも母親ほど離れては見えず、僕には「頼れるお姉さん」くらいの距離に映ります。

映画には、年代の違う女性が何人も登場します。13歳のキキ、森で絵を描く18歳のウルスラ、店を持つおソノさん、そしてニシンのパイを頼む老婦人。キキが出会う女性たちを、年の順に並べた「この先の自分の姿」として見ることもできます。おソノさんは、その中で「仕事と家庭を両手で抱えた大人」の位置にいます。

公開当時の劇場パンフレットなどには、おソノさんの紹介文が載っています。そこには「青春時代、それなりにツッパった経験を持つ」(若い頃は少し不良っぽかった、という意味)と書かれたものがあるとされています。キキを一目で気に入り、ためらわず部屋を貸す気前のよさは、そうした若い頃をくぐってきた人の度胸にも見えます。

おソノさんは妊娠していたのか、赤ちゃんはいつ生まれたのか

キキが初めて店に来たときから、おソノさんはおなかの大きな身重の姿です。

赤ちゃんが生まれるのは、物語の終わりです。飛行船の事故でトンボが宙づりになり、キキがデッキブラシで助けに向かいます。その様子をテレビで見ていたおソノさんは、興奮のあまり産気づきました。エンディングに出てくるのは、無事に生まれた赤ちゃんを抱いた姿。

映画の中では、生まれた赤ちゃんの名前は一度も出てきません。原作の小説では、キキが来てすぐに女の子が生まれ、ノノちゃんと名付けられています。

エンディングで生まれているのは、おソノさんの赤ちゃんだけではありません。ジジは白猫のリリーと仲良くなり、4匹の子猫の父親になっています。キキが町に根を下ろしたころ、パン屋にも黒猫にも家族が増えています。映画はキキが実家に宛てた手紙を読み上げる声で幕を閉じますが、町での暮らしはこの先も続いていく、という終わり方です。

おソノさんはなぜ見ず知らずのキキを泊めたのか

きっかけは、客の忘れ物です。店に来たお客さんが忘れていった物を、通りかかったキキが代わりに届けました。

これで、おソノさんはキキを気に入りました。泊まる当てのないキキに、パン屋の二階の空き部屋を貸すことにします。条件は、電話番と店番をすること。代わりに部屋代と電話代はなし、朝ごはん付きです。

おソノさんの気づかいは、部屋を貸しただけでは終わりません。キキがトンボとぎくしゃくしていたころ、おソノさんは「コポリ」という人への届け物を頼みます。キキが行ってみると、そこにいたのはトンボでした。コポリはトンボの本名。2人を仲直りさせるための、おソノさんの計らいでした。

キキが町の人とうまくなじめずにいたとき、最初に味方になったのがおソノさんでした。キキがコリコに住み続けられたのは、このおかみさんの気前のよさがあったからです。仕事を始めたばかりのキキには、帰れば迎えてくれる人がいました。

身重のおかみさんの店に、キキが店番として住み込む。僕はこの組み合わせに意味があると考えています。おなかの大きいおソノさんには店番を任せられる人がいると助かり、キキには泊まる場所と仕事が要る。キキが一方的に世話になるのではなく、お互いに助け合える関係として描かれているように見えます。

おソノさんの旦那さんは誰なのか

旦那さんは、グーチョキパン店のパン職人です。ほとんどしゃべらず、映画では名前も呼ばれません。制作の資料や絵コンテでも「亭主」と書かれているだけです。

無口でも、優しい人です。キキが宅急便を始めたときには、パンで看板を作って店のショーウィンドーに飾りました。パン作りを見つめるジジに、得意げに目くばせする場面もあります。声を担当したのは山寺宏一です。

ちなみに、おソノさんの声は戸田恵子です。ジジ役の佐久間レイは、最初はおソノさん役のオーディションを受けていました。その流れでジジ役も受け、そちらに決まっています。

原作の小説では、この旦那さんに「フクオ」という名前があります。ただ、映画のもとになった第1巻の時点では名前が出てきません。映画で名前がないのは、そのためと考えられます。

よくしゃべって気前のいいおソノさんと、黙ってパンを焼く旦那さん。正反対の2人ですが、キキへの接し方は同じです。言葉で励ますのがおソノさんなら、看板という形で応援するのが旦那さん。キキはこの夫婦の店で、口数の違う大人2人から同じだけの親切を受けていました。

原作ではおソノさんの若い頃が描かれているのか

描かれています。原作は角野栄子の児童文学で、本編が全6巻、そのほかに特別編があります。映画のもとになったのは本編の第1巻です。

おソノさんの過去は、本編の後に出た特別編で語られます。2016年に出た特別編『キキに出会った人びと』は、おソノさんやコリコの町長など、キキの周りの人たちが主役の物語集です。その中で、おソノさんの子どものころからキキと出会うまでの歩みが語られています。出版社の紹介では、脇役たちが語る「物語の裏の物語」とされていて、映画では店のおかみさんとしてしか見えないおソノさんにも、キキと出会う前の長い時間があったことが分かります。

原作の本編でも、おソノさんは元は不良だったとされています。パンフレットなどにあるとされる「ツッパった経験」という紹介と、原作の設定は同じ方向です。

映画のおソノさんは、キキの前ではいつも明るく、どっしり構えています。若い頃にいろいろあった人だからこそ、ひとりで町に来た13歳の女の子を放っておけなかったのでしょう。原作の若い頃を知ると、おソノさんの気前のよさがそんなふうに見えてきます。

まとめ

  • おソノさんの年齢は、映画でも公式の紹介でも数字では示されていない
  • 最初から身重で、キキがトンボを助ける様子をテレビで見て産気づき、エンディングで赤ちゃんを抱いている。原作では女の子のノノちゃん
  • キキを泊めたのは、客の忘れ物を届けてもらったのがきっかけ。電話番と店番を条件に、部屋代なし・朝ごはん付きで貸した
  • 旦那さんは無口なパン職人。映画では名前がなく、原作で「フクオ」と分かる
  • 若い頃は、原作の特別編『キキに出会った人びと』で描かれている

キキが暮らしたグーチョキパン屋の建物は、ジブリパークの魔女の谷に建っています。入れるチケットの違いはジブリパークのチケット7種類の違い|プレミアムは必要?で比べました。キキが飛べなくなった理由は魔女の宅急便のキキはなぜ飛べなくなった?映画は理由を描かないで整理しています。

参考

  • 魔女の宅急便(スタジオジブリ) — https://www.ghibli.jp/works/majo/
  • 魔女の宅急便 (1989年の映画) — Wikipedia — https://ja.wikipedia.org/wiki/魔女の宅急便_(1989年の映画)
  • キキに出会った人びと(福音館書店) — https://store.fukuinkan.co.jp/products/%E3%82%AD%E3%82%AD%E3%81%AB%E5%87%BA%E4%BC%9A%E3%81%A3%E3%81%9F%E4%BA%BA%E3%81%B3%E3%81%A8
  • 魔女の谷(ジブリパーク) — https://ghibli-park.jp/about/majonotani.html

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